資料詳細
項目 | 内容 |
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資料番号 | CH00005448 |
形状 | |
資料名 | Rollei 35(白)No.3012566 |
作者 | 伊藤平左エ門カメラコレクション |
設置場所 | 中部大学(民族資料博物館)(非公開) |
コレクション名 | 伊藤平左エ門カメラコレクション |
計測値 W(mm) | 97 |
計測値 D(mm) | 43 |
計測値 H(mm) | 67 |
分類 | 技術史 |
解説 | 現在、一般公開しておりません。 ローライ(Rollei)35は、高級二眼レフで有名なローライ社が製造した超小型ビューファインダー・カメラで、1966年のフォトキナでデビューした。ミノックス 35や日本のミノルタ TC-1が世に出るまでは、世界最小の35ミリ・フルフォーマットのカメラであった。以後30年間でシリーズ累計2百万台が生産された。 1960年代は、16mmフォーマットの小型カメラやオリンパス・ペンのハーフサイズ・カメラが出てきた頃だが、これに触発されたドイツの技術者ハインツ・バースケ(Heinz Waaske)がフルフォーマットで極小サイズのカメラの設計を思い立ったという。 ボディの前面の左右にそれぞれ、絞りとシャッタースピードのダイアルを配置したユニークな外観が特徴で、それらが精緻でメカニカルな印象を与える。一流光学メーカーのカールツァイス社製「テッサー (Carl Zeiss Tessar)40mm F3.5」というシャープな4枚構成のレンズが装着されていて、一ひねりすればすっぽりとボディ内に収めることができる(沈胴という)。シャッターにはこれまた一流メーカーのコンパー社のものが使われており、シャッター速度とリンクするCdS露出計もゴッセン社製で、小型カメラだからといって技術的に妥協していない。その結果、巻き上げレバーが通常とは逆の左手側に押しやられ、また、距離計を搭載する余地がなくピント合わせが目測になった。しかし、カメラを知る人によれば、(それが)なにより写りの良さがそれらの不便さを忘れさせてくれるのだという。当初はドイツ国内で製造され、1967年以降は"Made in Germany by Rollei"の刻印がされていた。伊藤平左エ門先生(中部大学名誉教授・1922~2004)の当コレクションの個体もこれである。1971年末以降生産がシンガポールに移された[1]。 1969年には廉価版のローライB35も発売された。スティーヴン・スピルバーグの「未知との遭遇」(1977年公開)のラストシーンに大写しで登場した記憶もカメラ愛好家らにとって忘れられない一場面という。 参考文献 [1] Rollei 35, Camera-wiki.org, http://camera-wiki.org/wiki/Rollei_35 (Feb 2005). |