資料詳細

項目 内容
資料番号 CH00005595
形状 自然史
資料名 ツマベニチョウ
作者 日本産蝶類藤岡コレクション
設置場所
コレクション名 日本産蝶類藤岡コレクション
計測値 W(mm) 86
計測値 D(mm)
計測値 H(mm)
分類 自然史
解説 和名:ツマベニチョウ
ラテン語:Hobemia glaucippe (Linnaeus, 1758)
英語名:Great Orange Tip

亜種名:九州・屋久島産  ssp. shirozui Kurosawa & Omoto 1955
    奄美・沖縄本島産 ssp. liukiuensis Fruhstorfer, 1898
    八重山諸島産   ssp. conspergata Fruhsorfer, 1910

雄雌の区分:♂

採集地:Shimoyakumura,Yaku-shima Is.,Kagoshimaken,Japan

採集年:19,April,1958

採集者:Tomoo Fujioka

主な特徴:
形態的特徴:日本産シロチョウ科では最大で、最美麗種。

生態的特徴:棲息域が無霜地域のため、早春から晩秋まで年4₋5回発生を繰り返す。飛翔は高所を好み敏捷。訪花吸蜜のために低所に降りる。訪花植物としてはハイビスカス(ブッソウゲが代表)、サンダンカなどを好む。

食餌植物:フウチョウソウ科ギョボクなど

主な分布地域、その他:
日本では、九州最南端の鹿児島県・宮崎県にまたがる大隅半島と桜島を挟んで向き合う薩摩半島の一部以南から、屋久島・種子島を経て奄美諸島、沖縄本島など南西諸島から宮古島・八重山諸島にまで広く分布する。
国外ではインド・オーストラリア区のうち、スリランカからマルク諸島まで島嶼部にも産し、それぞれの地域での個体群の変異が多く、生物地理学の変異の良い教材となる。
戦前から台湾では色が鮮やかなこの蝶の翅をコースターやお盆などの日用雑貨、工芸品の装飾に用い、土産物として作られていた。1950年代末頃まで日本国内にも一般に流通していた。
なお、近年(2012年)、この蝶の鮮やかな色彩が擬態における警戒色の可能性があるとして蝶の体内の化学成分を分析した結果、生物毒中最強の一つとされるコノトキシンが含まれていることが判明した。この毒は幼虫の時から身体に存在し成虫羽化の際に翅脈を通じて前後翅全域に分布(鱗粉からは不検出)している。