資料詳細

項目 内容
資料番号 CH00005439
形状
資料名 Rolleiflex 3.5F(後期モデル) No.2806255
作者 伊藤平左エ門カメラコレクション
設置場所
コレクション名 伊藤平左エ門カメラコレクション
計測値 W(mm) 105
計測値 D(mm) 103
計測値 H(mm) 144
分類 技術史
解説 本機は、ドイツのフランケ&ハイデッケ社(現ローライ社 Rollei GmbH)が1958年から1976年の期間に製造したローライフレックス3.5シリーズの最終モデルである。この間に5回ものマイナーチェンジが繰り返され、製造台数は約64万台にのぼる。ファインダーレンズと撮影レンズの2つのレンズが取り付けられ、ファインダーレンズ側に反射鏡があることから「二眼レフカメラ」と総称される。
本体の外観は、直方体にレンズとレバー、ダイヤルを付けただけの単純な作りでありながら、撮影手順はやや手数を要する。カメラ上部の蓋を開いてファインダーを覗く。シャッタースピードや絞りを決め、両手を使い、2つのダイヤルを回し、ピントを左手側にあるノブで合わせる。右手でクランクを大きく回してフィルムを巻き上げ、シャッターをチャージする。これらの動作を経てようやく撮影準備完了となる。
本機に搭載されているレンズは、カールツァイス社製の「プラナー(Carl Zeiss Planer)75mmF3.5付き」。軽量で手に持ったときのバランスが良く、ボケ味が自然で柔らかく仕上がるという特徴があり、被写体はポートレートから風景まで幅広くこなすことができるという定評がある。コンパーシャッターは一眼レフのようなミラー駆動による振動はなく、音も小さいのでスローシャッターでもぶれにくいという優れた性能を持つ。
ローライ社の二眼レフカメラの系譜は途絶えたが、本機はその歴史を証明する貴重な1台といえる。


*コンパーシャッター:コンパータイプのシャッター。
3枚羽のシャッター「コンパウンド」をべースに、スプリングを動力にしたシャッター。